もと摺り(すり)見学・・・・神戸酒心館(東灘区)にて 1月30日、早朝
早朝、酒蔵は既に動いている。
この日は、きもと造りの酒を造るのに、一番大事な工程である、「もと摺り」の見学をさせていただいた。
三人一組となり、二人が三尺櫂で摺り、一人がへら櫂で擂砕が均等に行われるように約10分間前後擂砕が行われる。この時、作業の拍子を揃えたり、時間を計るため、各地・各蔵独特の「もと摺り唄」が唄われていた
微妙な醗酵を調節するために「抱きダル」が使用される。醗酵が、早ければ、冷えた抱きダルを、また、醗酵が遅ければ、暖めた抱きダルを麹もとの中に沈め、さらなる酒母(しゅぼ)の醗酵を待つ

醗酵を終えた酒母に蒸米・麹・水を加えてもろみができ上がる。タンクに詰めたもろみはゆっくり時間をかけて醗酵させ、右の写真のような大きな泡ができ上がる。
おやっさん(杜氏)はこの泡のでき具合いで、酒のでき上がりが解かると言う
これはまさに永年の職人技といえよう。
清酒のでき上がり。
タンクから立ち上る、かぐわしい酒のかおり。

新酒の香りが蔵の中にたち込める。
なんとも言えない、香りである。
こちらは酒かす。
でき上がった、お酒が、1滴・1滴この袋の中に落ちて行く
極上の酒から生まれた、極上の酒粕でき上がりだ。!
二十日ほどかけて醗酵を終えたもろみは圧搾機で搾られ、酒と酒粕に分けられます。搾りたての新酒は、濾過、加熱(火入れ)されそして貯蔵されます。精米してから、並行複醗酵、段仕込みという複雑な工程を経て、約60日間をかけて、日本酒は誕生します。いやいや・米造りから考えると、肥えた田んぼの維持、田植え、数々の自然と戦いながら、育てた酒米・・・・やっぱり、日本酒ができるまでには、1年の手間隙をかけた時の流れを感じずにはいられない。
いつもおいしい酒を造ってくれる、澤本杜氏
ありがとう、おやっさん。

「おやっさんに乾杯!」


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