好きな物がいつでも食べられる現代は、美食や偏食に傾き、手軽なコンビニ食や外食などに頼りがちです。食品は加工をする度に微量栄養素が抜け落ちます。加工食品にはビタミンやミネラル、食物繊維が不足し、脂分と食品添加物がどっさり入っています。 ハンバーガーやポテトチップなど、子供の好きなジャンクフードは最悪の食物。カロリーと脂分は必要以上に摂れますが、ビタミン・ミネラル・食物繊維の微量栄養素が不足します。これが「現代型栄養失調」です。 |
不足すると精神を不安定にする微量栄養素
栄養素
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不足したときの症状
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多く含まれる食品
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ビタミンB1
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気分がふさぐ、不安定になる、 協調性がなくなる、集中力に欠ける |
肉、レバー、胚芽、豆類、牛乳、 緑黄色野菜 |
ビタミンB2
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無気力になる、人格の荒廃 | レバー、卵黄、緑黄色野菜、 粉乳、肉 |
ビタミンB6
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神経過敏、イライラ | レバー、肉、魚、牛乳、卵、豆類 |
ビタミンB12
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脱力感、神経障害、うつ状態、 記憶力・集中力の低下 |
レバー、肉、魚、緑黄色野菜 |
カルシウム
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イライラ | 牛乳、チーズ、小魚、小松菜、 大根葉、ヒジキ、干しエビ |
マグネシウム
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無気力、集中力の低下 | 玄米、ワカメ、コンブ、大豆、納豆、 ホウレンソウ、イワシ |
鉄
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無気力、ボーッとする | レバー、小松菜、ホウレンソウ、 ヒジキ、のり、大豆、卵 |
『その食事ではキレる子になる』(河出書房新社) 鈴木雅子・福山市立女子短大教授著より
ビタミンは体内で合成することができないので、食物から取り入れなければなりません。頭の栄養としては、 ビタミンB2、B6、B12 が重要です。 身体に必要なミネラルは約40種類。特に精神面に作用するのは、カルシウム、マグネシウム、鉄分です。 カルシウムは、リンと結びつきやすい性質があり、リン酸カルシウムとなって体外に排出されます。私たちは、変色防止剤や酸化防止剤として使われる食品添加物のリンを知らず知らずのうちに大量に摂取しています。ただでさえ不足しがちなカルシウムが体外に排出され、ますます不足します。 |